がん患者は、がんでは死なない
こんなコメントが裏表紙に書かれた新書。
そりゃ、手に取るでしょ!
『病理医が明かす死因のホント』
榎木 英介
(がん患者は、がんでは死なない!?
じゃあ、なんで死ぬのよ!?)
早速、目次からお目当てのページをめくってみた。
「人はなぜがんで死ぬのか?」という章。
(確か75ページくらい)
まずは「がん悪液質による激やせ」
「なんか急に痩せたんじゃない!?もしかして…がん!?」
なんてよく冗談で言ったりしてたけど、あれは本当のことだったのね…。
がん細胞は普通の細胞の何倍もの栄養を必要とするらしい。
今まで通りの食事をしていたんじゃ、がん細胞に食いつくされて終わり。
それでも足りずに「もっとエネルギーを寄こせぇぇぇ!!!」と
体内の糖や脂肪を分解する物質を出し、エネルギーを吸い取っていく。
結果、身体はどんどん正常な働きができなくなるということみたい。
当然、免疫力も低下し、健康な人ならなんでもないような風邪で死ぬ。
(死因は「がん」ではなく「感染症」というパターン?)
それから当然、がんのできた場所によっては主要臓器の働きを妨げることにもなるし、血管の変なとこにがんができちゃって、大量の出血を起こして死亡ってことも。
。
(死因は「臓器の機能不全」とか「出血多量」ってことかな?)
あとはがん細胞が出す物質によって、血液中の電解質が狂ってしまうこと。
カルシウムとかナトリウムとかカリウムとかの濃度がおかしくなる。
すると血液が正常な働きができなくなると。
これはがん治療で大量のがん細胞が一気に死んで、血液中に流れこむことでも起こることがあるらしい…。
死因が「がん治療による電解質異常」…そんなの嫌。
あるいはがん細胞が血管やリンパ管に詰まる。
臓器死ぬ。
自分も死ぬ。
抗がん剤の副作用で正常な臓器もダメージを受けて死ぬ。
手術で臓器を切り取ったせいで働きが弱まって死ぬ。
筋力低下で誤嚥性肺炎になって死ぬ。
直接の死因はいろいろだけど、
結局「がん」でなければ起こりにくいことが
起こって死ぬってことかな?結論としては。
確かにお義母さんが脳にがんが転移してるって言われた時。
「脳にがんがあるから死ぬ」ってことじゃなくて
「脳にあるがんが神経の伝達の異常を起こして死ぬ可能性がある」って言われた。
なるほどね。
面白い本でした。